こんにちは、帯刀です。
注文住宅や建売住宅を建てる際に欠かせないのが、現場監督の存在です。
しかし、一般的な人々にとって現場監督という職業や仕事内容についてはあまり馴染みがないかもしれません。
そこで今回は、現場監督の仕事内容について、建築の知識がない人でも分かりやすく解説します。
建築工事を進める上で現場監督が果たす役割や、どのような能力が求められるのかなど、興味深い内容をお伝えします。
皆さんは建築の現場監督ってどんなイメージですか?
①作業服は着ているけど実施に作業現場へは出ずパソコン操作が主な仕事
②いやいや、職人さん達と一緒になって作業をしている
③または屈強な職人さんにいつも怒られている
正解は・・・・①です。
②はないですね(笑
私がこの業界に入った40年ぐらい前は少しありましたが、今はほぼないですね
①は俗にいスーパーゼネコンと言われている会社が該当するでしょう
しかし最近はパソコンやスマートフォンで工程(工事の順番)の管理や画像での作業指示とかもできるようになってきています。
中小ゼネコンや戸建て住宅の監督も今後は外(現場)に出ることはなくなってくると思われます。
③は新人監督ですね
今は大分減っているようですが、怒られて覚えることもあります。
また、怒られる、注意されるという事はその職人さんが気にかけていると言えますので、間違えたのであれば素直に謝り教えを請いましょう。
前時代的と思われるでしょうが、まだ名残が垣間見えます。
マンションや工場といった大規模な現場と戸建て住宅の現場では多少違いはありますがこのブログでは主に戸建て住宅について書きます。
大まかに下記のようになります。
工程管理
工程管理は工事の進め方の管理になります。
工程は〇月〇日までに〇工事、翌〇月X日から△工事といったように各工事の順番や資材搬入等の日程の調整、連絡を行います。
上棟日や屋根、外壁工事などの外部工事は天候を考慮する必要がある為、梅雨時は工程に余裕をもって工程の変更ありきで工程を組みます。
逆に、工程より遅れている業者には「巻き」の連絡をしたりもします。
やはり一番手ごわいのは天候です。天候ばかりはどんなに地団駄を踏んでも変えることはできません(当たり前ですね)。
台風などは県内すべての現場が変更依頼をかけるので、のんびりしていると次に予定を入れたい日に他社が先に予定を入れてしまう事があろ野で、他社(見えない敵)との競争になったりもします。
品質管理
店先に傷んだ肉や魚が陳列されていてら・・・
見た目は艶々したおいしそうなスイカが家に帰って割ってみたら中がスカスカだったら・・・
品質管理は基礎の鉄筋の径、間隔は図面通りか、コンクリート配合計画書に記載のある強度や水分量などの確認、構造金物の適正使用、釘の打ち損じやビスの閉め忘れ、締め付け不足はないかといったような図面通り、仕様書通りの品質、強度が確保されているか管理を行います。
主に現場巡回は品質管理が70%、安全管理が20%、工程管理が10%ぐらいの比率になります。
ただしこの比率は通常上程の場合です。
俗にいう「突貫工事」になると工期がキツイので工程管理が50%、安全管理が10%、品質管理が40%と変わってきます。
なので突貫工事は良くないというのはこれが元です。
安全管理
安全管理は現場で作業している職人さんが足場から落ちたり道具で怪我をしないように不安全な個所の是正指示を出したり道具の整備、交換を促すことを行います。
他にも道路使用の申請をしたり、近隣の方へ迷惑がかからないように作業時間の管理や産廃回収の手配をしたり現場全般の管理監督を行います。
原価管理
各現場には予算があります。
この予算内で工事を終わらせ会社に利益として計上することです。
もう少し細かく言うと下請け業者さんへの見積もり依頼や見積もりの内容(工事内容)、工事金額が適正か否かの確認と金額交渉、そして工事完了時には請求書の査定と会社への支払い依頼になります。
原価(材料費や人権費)はできるだけ抑え会社へ利益として計上しますか、会社としては現場からの計上金額が多ければ多いほど利益が上がりますので原価の圧縮を要求されます。
そこで見積もりが出た時点で交渉をして金額を確定する作業が必要になります。
地元のゼネコンにいた時は所長からは「最低限自分の給料は稼げ」とよく言われました。
しかし、戸建て住宅の工事ではここまで行うところは少ないです。
戸建て住宅の工事は工事種類がほぼ決まっているので各工事種類ごとに工事単価を決め、この単価に工事範囲(面積や体積)を掛けて工事全体の費用を算出し、下請け業者さんへも自動的に発注されるので仕事というほど関与しません。
ただ、手配ミスや指示ミスが発生すると是正工事に費用が発生して利益を圧迫するのでここを注意します。
まとめ
決められた期日内に、お客様の要望の建物を、事故なく引渡すことが俗にいう『監督さん』の仕事です。
建売住宅か注文住宅、会社の方針にもよりますが、現場へ行くのは検査等を除くと一般的には週に2~3回ぐらいです。最近はスマホやipadを使って現場には行かず、遠隔で現場管理を行う会社もあるようです。
マンションや工事と言った大規模な工事では上記に加え予算管理が加わります。
監督業は昔から「危険、汚い、きつい」と言われているので、今の時代監督になろうなんて人は少ないと聞きます。
であれば先に書きましたスマホやipadを使って現場の監理を行うのも時代の流れなのかもしれません。
帯刀的には現場で職人さんたちと頭を突き合わせてあ~だ、こ~だと言いながら仕事をするのが性に合っていると思うのは、やはり時代遅れなんでしょう。
現場監督ってどんな仕事?~メンタル編~も宜しくお願い致します。
次回は地盤調査について紹介します。
帯刀でした。
最後まで読んでいただきありがとうございます。