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【建売住宅の不安と心配 その2】お客様から伺った声をもとに建売り住宅で失敗しない現地内見確認事項6項目

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建売住宅の不安と心配 その1(契約前)に引き続きその2(現地内見)になります。

このブログではこれから建売住宅の購入を考えている人に向けて、失敗しないための具体的なアドバイスを提供します。

建売住宅の最大の利点は『現物を見て買える』こと、この利点を生かさな手は無いです(笑

現物を見る(現地内見)時の確認ポイントと確認方法について

この記事では現地内見でやるべきことを様々な観点から解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

では、参りましょう!

新築工事からアフター対応まで担当してきた帯刀が、直接お客様から伺った不安や心配、そして後悔の声をもとに今回は契約前編として買ってから後悔しない為の6つのアドバイスをお届けします
全ての項目が一人のお客様から出たわけではなく概ね130件ぐらいの方々から伺った項目です。
もちろん重複している項目もありますがその中で重要と思う項目をまとめてみました。

・建売住宅を買ってから後悔しない為の確認したい事、確認方法(現地内見)

目次

日当たりの確認(現地内見)

・方位磁石で方位を確認
・窓の大きさ、高さ、位置の確認
・周りの建物や樹木の影響の確認

日当たりは、住宅の居心地や家族の生活を大きく左右します。

明るさは快適性を高めるだけでなく、省エネにも寄与します。

できれば冬至、無理であれば日中の日の高い時間に確認するのがいいでしょう。

以下、日当たりの確認方法を紹介します。

方位磁石で方位

近隣情報のところでも紹介しましたが、方位磁石を用意して実際に現地で日当たりを確認しましょう。

できれば午前中と午後の日差しの違いを見ると良いでしょう。

周囲の建物や樹木が日光を遮る可能性がある場合、それが方位とどのように関わるかを確認してください。

窓の大きさ、高さ、位置

窓の大きさ、高さ、位置は窓からの光がどれだけ部屋に入るかを左右する要素です。

可能であれば事前に担当営業から各階の平面図、立面図を入手して窓の大きさや高さ、位置、光の入り方や見晴らしをイメージしましょう。

図面に窓の位置や窓の大きさの寸法が書いてある図面をもらい現地で確認しましょう。

ガラスは道路面や近隣に接している面の窓は型板ガラスがいいでしょう。

型板ガラスとはガラスの表面に細かい模様がありように透明でないガラスの事です。

サッシメーカーのYKKapのリンクを貼ります。
下にスクロールして真ん中付近にガラスの種類について分かりやすく紹介されていますので、ぜひ見てみて下さい。
窓ガラスの種類と選び方- | YKK AP株式会社
※引用元:YKK AP HPより

周りの建物や樹木の影響

都市部では周りの建物により思い通りの日当たりを確保するのは難しいですが、近隣の開発工事や建設予定を事前に不動産業者から入手して確認しましょう。

郊外ではいきなり隣に中高層が建つことは稀かと思いますが、都市部と同じく情報を入手してどこのどの規模の予定があるのか確認していた方がいいでしょう。

樹木に関しては樹高(木の高さ)や枝ぶり、広葉樹か針葉樹かを確認しましょう。

西側にある広葉樹は夏は西日を遮り、冬は落葉して日が入るようになりますので気にすることはないでしょう。

針葉樹は落葉しないのが多いので南面にあるのは芳しくないです。

高木はもちろん中低木でも枝が越境した場合に剪定してもらう必要があるため、近隣の土地所有者の連絡先や連絡方法を不動産業者に調べてもらいましょう。

少し話が逸れますが屋根より高い落葉樹がある場合は落ち葉が軒樋に落ちて詰まってしまう為、追加恋路になっても軒樋に落ち葉避けをつけましょう。

落ち葉避けのリンクを貼ります。
https://sumai.panasonic.jp/amatoi/kanren/lineup/ochiba.html
※引用元:パナソニック株式会社住まいの設備と建材HPより

図面との相違確認(現地内見)

・間取り、収納位置、収納量の確認
・2階リビングの場合は冷蔵庫が階段から上げられるか確認
・駐車スペースの寸法、台数の確認
・既存家具の配置確認

間取りは毎日の生活を左右する重要な要素です。

家族に合った機能的で使いやすい間取りを選ぶことで、快適な生活空間を手に入れられます。

同時に、収納スペースも重要です。

必要な物をスムーズに取り出せるスペースがあると、生活がより快適になります。

間取りの確認

実際に現地に行き、実際に間取りを確認しましょう。

主に使用する部屋の広さや配置は、日常生活に大きな影響を与えます。

図面上のスペース感と現地で感じるスペース感は異なります。

また、図面と現地を比較し、家具の配置を想像してみましょう。

新居へ持ち込み予定の机やベッドなど予め寸法を採寸しては使い勝手を含めた位置の確認が必要になります。

収納スペースの確認

クローゼットや収納庫の位置と容量もチェックします。

衣類、生活用品、趣味の道具など、どの程度のスペースが必要か事前に想定してそれが図面上の収納スペースに収まるか確認しましょう。

あらかじめ今使っている収納スペースの寸法計って物件の収納スペースとの違いを把握しましょう。

2階リビングの確認

2階リビングは、プライバシーが保たれ、眺望が良いというメリットがありますが、家具の搬入経路をしっかりと確認しましょう。

階段の幅や転回部分の広さ、天井高などを見て、大型家具が運び込めるかを確認しましょう。

特に冷蔵庫や洗濯機など、重量があって移動が難しい家具の搬入は注意が必要です。

最近は2階LDKの場合に大きい荷物を上げる為に、階段手摺がドライバー1本で簡単に取外せる金物を使っている物件が増えてきています。
忘れずに確認しましょう。

動作確認(現地内見)

・すべての窓はもちろん建具から天井、床下点検口まですべての開口部の動作を確認
・通電済であれば照明器具、レンジフードコンセント通電確認
・給排水は水圧、排水音、水温の確認

現地内見(施主検査)の際には、様々な動作確認が必要となります。

その中でも特に重要なのが、開口部の動作確認、通電確認、そして給排水設備の確認です。

開口部の動作確認

全ての開口部、窓やドア、床下点検口などが正常に動作するかを確認します。

これは、快適な生活を送るためだけでなく、安全確保の観点からも重要です。

ここで見落としがちなのは網戸です。

不動産業者、建設業者のよっては網戸がオプションの場合があります。

網戸の有無と動作確認を同時に行いましょう。

通電確認

通電確認とは照明やコンセントに電気が来ているかの確認です。

照明器具やキッチンのレンジフードはスイッチを入れて作動の確認の他に異臭や異音の確認が必要です。

コンセントは足元灯を用意して差し込んで点灯するか確認しましょう。

給排水設備の確認

水道の水圧、排水音、水温などを確認します。

水圧の確認は蛇口を指で塞いで止められる場合は水圧が弱いと判断していでしょう。

蛇口を指で塞ぐとミスが飛び散る可能性があるので外の蛇口で確認するか不動産業者さんがいないときにこっそり試しましょう(笑

次に排水ですが2階からの排水音は、生活音として他の家族に影響を及ぼす可能性がありますので重要です。

2階にトイレ、浴室、キッチンがある場合は必ず確認しましょう。

2階から1階への排水管は室内(壁の中)を通るか、外部を通るか排水ルートを不動産業者さんに確認して実際に流して音の確認をしましょう。

排水管が外部に出ている場合も天井内を横切っている場合があるので同様に確認が必要です。

水温調整が適切に行えるかどうかは、特に冬場の生活に影響しますので、ここもチェックしましょう。

ただ、内見時は外のガス栓が閉まっている場合があります、可能であればガス栓を開けてもらうように不動産業者さんに事前にお願いしてみましょう。

ここからは重要になります。

建物に入ったときに下水の匂いがした場合です。

便器には封水と言って下水の匂いが上がってこないようにわざと水が溜まっています。

工事完了後放置されているとこの封水が乾燥して匂いが上がってきます。

要するに工事完了後きちんと管理されていない物件との判断になりますので、このような管理体制だとアフター対応が心配になります。

封水とは?
トイレのしくみ | その他・お役立ち情報 | お客様サポート | TOTO株式会社
サイト内では「水たまり」と紹介している場所です。

※引用元:TOTO HPより

屋内外の傷の確認(現地内見)

・クロスやドア、窓の枠、床、クロスの傷、汚れの確認
・サッシ、シャッターの傷の確認
・外壁、水切り、樋の傷、汚れの確認(樋は位置も確認)
・床下の汚れ具合の確認

建具の傷

室内の建具や枠、外部のサッシなどの傷、凹みは直接手で触るのがいちばん解りやすいです。

屋内の建具と枠はささくれていると怪我をすることがあるので軍手など手袋を付けましょう。

手袋を付けてた手でなぞるようにすると「?」というところがあったらよく見てみましょう。

傷や凹みだったりすることがあります。

クロスや床の傷

クロスや床は面積が広いので手でなぞるのは大変なのでライトを使います。

100均とかで売っているもので大丈夫です。

横からライトの光を当てる凹凸や傷が見つけやすいです。

外壁の傷

外壁も室内の傷と同じように軍手を使って直接触ってみましょう。

高いところは2階の窓から見てみましょう。

ここで見落としがちなのは水切りです。

水切りとは基礎と外壁材との間にある鉄板を曲げたもので、下の画像内で赤矢印が水切りです。

                                      ※引用元:城東テクノ株式会社HPより

水切りや竪樋は足場の解体時や外構工事の時とかに物がこすれたり当たったりして擦れ傷や凹みができてしまう事が良くありますので良くチェックしましょう。

床下の汚れ

床下の汚れは床下収納を外して見ましょう。

キッチンの配管を通すために穴をあけた時に出る床下の断熱材の破片や、土台を敷いた時の鋸クズなどが掃除されず落ちていることがあります。

最近は土台に防腐防虫剤を注入した物を使うことが増えてきているので、基礎の立上がり部分に茶色やオレンジ色の防腐防虫剤が垂れていることは少ないと思いますが、もし垂れていても気にする事はありません。

防腐防虫剤については過去の記事のリンクを貼りますので参考にしてください

【自宅の構造材の割れ】土台、柱、梁、節、変色が心配 – ouchi-kantoku

基礎、打継ぎ部分のクラックの有無確認(現地内見)

・基礎、駐車スペースの土間コンクリートのクラック有無の確認
・玄関ポーチや勝手口階段の打継ぎのクラック有無の確認
・外構の傷、汚れ確認(水道メーターは車の下にならないか)

コンクリートのクラック(ひび割れ)

コンクリートのクラック(ひび割れ)は皆さん敏感なる症状ですが、コンクリートという性質上どうしてのクラックが入ってしまう事があります。

どういう性質かというとコンクリートはセメント、砂、砂利そして水を混ぜて硬化(固める)させます。

硬化はセメントの石灰分と水分との化学反応によって硬化するんですが、硬化した後に余分な水分が抜けて、抜けた分の体積が減る為に微細(細かい)クラックが入ります。

この微細なクラックは基礎だけではなく駐車スペースの土間コンクリートにも入ります。

コンクリート、特基礎コンクリートのクラックやクラックの補修方法について過去の記事のリンクを貼りますので参考にしてください。
【基礎コンクリートにクラックが!】これって大丈夫?許容範囲は?その不安を解消するための基礎知識 – ouchi-kantoku

玄関ポーチの階段や勝手口の階段は基礎コンクリートとは別に足場が取れてから造る事が一般的で、あとから造る為に継ぎ目にはクラックが入りやすくなります。

仕上げにタイルが貼ってあっても下地のコンクリートにクラックが入ると、その上に貼ってあるタイルやタイルの目地にもクラックが入ります。

この打継クラックを防止するには差し筋アンカーという材料を使用します。

差し筋アンカーについて分かりやすい画像がありますのでリンクを貼ります。

差筋アンカーには薬剤で固める方法と中で拡張して抜けなくなる方法と2種類ありますが、今回は一般的な中で拡張する方の紹介になります。
(画像左右の<>マークをクリックすると詳細な画像に切り替わります)
ワンタッチ差筋アンカー|基礎用部材|製品・商品情報|コンドーテック株式会社 (kondotec.co.jp)
※引用元:コンドーテック株式会社 HPより

差筋アンカーを基礎の側面(縦面)に打ち込んで、後から造るコンクリートの中に差筋アンカーの鉄筋部分が入るようすれば、差筋アンカーがコンクリート同士を繋ぎ合わせる役目をします。

外構工事の傷、汚れ

外構工事はフェンスなど高くても2mぐらいなので容易に目視で確認できます。

傷、汚れは「屋内外の傷の確認」のところでも紹介しました手袋を付けての指触確認が良いでしょう。

水道メーターが駐車スペースにある場合は、水道メーターが駐車した車の下に入ってしまわないかの確認をしましょう。

日中車が停まっていなければ問題ないのですが、水道メーターの検針の際に車が停まっていて検針ができないと水道局から指摘を受けることとなりますので、実際に車を停めて検針ができるかの確認が必要です。

コンセント位置確認(現地内見)

・家具の配置をもとにコンセント位置の確

コンセントの位置

一般的には部屋の対角上にあると使い勝手がいいとされていますが、クローゼットの位置や出入口ドア、窓の位置によっては対角上に配置できないことがありますのでコンセント位置に合わせるようにした方がいいでしょう。

内見の時にコンセントの位置を書き写して持ち込み家具や新しく買う家具の配置を考えておきましょう。

スマホの充電の為ベットの近くや机の近くあると便利なので建物(コンセント)に合わせたレイアウトを事前に考えておくと引っ越し作業が捗ります。

まとめ

これらを踏まえて、建売住宅の施主検査は自分自身の生活を守る大切な確認事項と捉え、納得のいくまで行いましょう。

念入りに確認を行うことで、住み心地の良い新しい家で快適な生活を送るための第一歩を踏み出すことができます。

引越しについて私の経験でのアドバイスになりますが、引越しが終わったら一旦全部の段ボールから荷物を出してからの片付けをおススメします。
我が家では「取り敢えず…」として段ボールのまま物入に仕舞ってしまったら、15年目の今もそのままの段ボールが15箱ぐらいあります(笑

いかがでしたでしょうか?

全部チェックしきれないという人は親戚や友人にお願いして手伝ってもらうか、重要だと思う項目を重点的にチェックするというのもいいでしょう。

今は構造的な検査や工事の進捗に合わせて外部の会社に検査を委託している建築会社が殆どではないでしょうか。

昔の建売のように「安かろう、悪かろう」という物件は殆ど無いというのが私の肌感覚です。

以上、帯刀でした。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

僅かでも参考になれば幸いです。

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この記事を書いた人

地元の工業高校建築科を卒業後地元の小さなゼネコンに入社し公共建築のRC造(鉄筋コンクリート造)の現場監督を18年、バブル崩壊により会社が不安定になった為、友人の紹介で地元でイケイケなブラック注文住宅建築会社へ入社、その後同じような戸建て建築会社や建売住宅建築会社数社を経て現在に至る。

現場監督歴35年のわたくし帯刀(たてわき)のブログになります。
宜しくお願い致します。

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