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欠陥住宅を買わない方法【戸建て住宅】【構造体】【仕上げ】【 木工事】

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今回は”欠陥住宅を買わない方法【構造体から仕上げまで。木工事】”として木造住宅工事で工程の大半を占める木工事(大工さんの工事)についての記事になります。

この記事を読むことにより欠陥、手抜きを見つけるポイントを解説しますので最後まで読んでいただければと思います。

こんな心配していませんか?

親戚や知り合いの業者に頼むのならいざ知らず、普通に不動産業者や建築業者にお願いする場合は大なり小なりこのような心配をすると思います。

この記事を読んでわかること

・不動産業者や建築業者の選定方法

・写真をもとに施工状況の確認

では、参りましょう!

まずは前提として注文住宅、建売住宅に係わらず上記の書類を用意できる(注文住宅の場合はプラン決定後)不動産業者や建築業者に依頼するようにしましょう。

・地盤調査報告書、地盤改良報告書

木造住宅の地盤調査方法はスウェーデン式サウンディング方法、地盤改良方法は鋼管杭工事、柱状改良工事、表層改良工事を選定している会社が多いと思います。

基礎工事着工前に地盤改良が必要か不要かを判断するために地中の強さを測定するのが地盤調査になり、結果をまとめたものが地盤調査報告書になります。

地盤調査報告書を基に地盤改良の種類(工法)や範囲(深さ)を決め、工事内容をまとめたものが地盤改良報告書になります。

地盤調査報告書、地盤改良報告書ともに用意できない会社はないはずです。

地盤調査報告書は地盤改良前、地盤改良報告書は改良工事後に提出が可能なので、施主様から要望がないと提出しない会社はその姿勢に問題があると思います。

詳しくはこのブログの以前に書いた記事を参照してください。

・コンクリート配合計画書

コンクリート配合計画はその名の通り「計画書」なので施工(工事)前にコンクリート工場から提出され施工会社が承認して施工という流れになります。

そのため施工後に提出されても意味がないので、必ず施工前に施工会社が承認したものを提出してもらいましょう。

チェックすべき点は計画書の作成日、JIS認定工場、呼び強度の3か所ですが、可能であればコンクリートの搬入伝票もあれば配合計画書と照合ができるので尚良いです。

こちらも 詳しくはこのブログの以前に書いた記事を参照してください。

隠ぺい部分(壁の中など完成後に見えなくなる部分)の写真

工事中の品質管理にため、引き渡し後のアフター工事に必要なため何枚か写真を撮っていますので、注文住宅の場合は引渡し前に、建売住宅の場合は契約前に提出してもらいましょう。

チェックする内容は壁の中の構造材結合部の金物、断熱材、排水管の取り付けなどでしょうか。

写真でのチェック要領はこの後画像を交えて詳しく説明します。

目次

注文住宅

注文住宅は工事中を見ることが出来るので、できるだけ現場を見に行くようにしましょう。

現場に行った際は写真を撮ることをお勧めします。

全景や気になって箇所はバシバシ撮りましょう。

気になった個所については写真をもとに営業か監督に質問をしましょう。

工事担当者としては正直面倒くさいところですが、遠慮をしてはいけません。

あなたは一体いくらの買い物をしたのですか?

ここで遠慮をして引っ越してから「あれは大丈夫なのか?」「あそこのついて気になってしょうがない」と気に病んでも遅いです。

まして保証期間が過ぎた後ではもうどうにもなりません。

行動して後悔する(営業、監督に嫌われる)より行動して嫌われた方が施主様にとってずっと有益なことと思います。

建売住宅

建売住宅は注文住宅と違って工事中を見に行くことができるのは稀だと思います。

建売住宅だから「安かろう悪かろう」の時代ではありません。

あなたは一体いくらの買い物をしたのですか?

注文住宅同様何千万円もの買い物をするのです。

ですので、遠慮せずに契約前に前期の書類な提示を求め、内容の確認をしましょう。

欠陥

建築工事での「欠陥」とは故意にではなく、よくあるのは建築業者の工事を始めて日が浅く不慣れのため、本来やらなければいけない工事をしていなかったり、要領が分からなくて施工方法が少し違っていた。

または図面、マニュアルとおりに施工していたが、そもそも設計段階で間違いをしていたという場合ではないか思います。

構造体結合部の金物を間違えたり、給排水の配管留め付け個所か少なかったりといったことが多いように思います。

ただ、構造体に関しては最近第3者検査機関の検査をしている会社が多くなってきていますので、そういった会社を選ぶようにした方が良いと思います。

第3者機関であれば遠慮なく指摘が上がってきますので安心です。

参考のためにいくつか構造材結合部の金物の画像を添付します。

赤丸の金物は「短冊金物」と言って梁の継手(延長線上につなぐこと)の補強金物、黄丸は「L型金物」と言って柱と梁の仕口(直行方向につなぐこと)の補強金物でです。

青丸は外部の構造用板を打ち留めている釘ですが、打ち損じてますのでこの後打ち直してもらいました。

これは筋交い(斜めの材料)と柱を結合する「筋交いプレート」と言います。

よく見ると筋交い側のビスがいくつか打たれたいませんが、これは金物製造メーカーによりますがこのメーカーでは筋交いを6本のビスで留め付ける仕様になており筋交いのの角度によって打てる穴を選べるようになっています。

ですので間違いや手抜きではありません。

この金物は先程の柱と梁の補強で使用した「L型金物」の一種ですが形状が少し違って少し強度が高い金物です。

使用箇所は土台と柱の仕口の補強金物です。

よく見ると柱の面と床の面とでは色の違うビスを使用しています。

なぜかと言うと土台と金物の間に合板がある為土台まで届くように柱のビスより長いビスを使用しています。

留め付けた後でもビスの長さが分かるように色が変えてあります。

最後は基礎と柱をつなぐホールダウン金物です。

神戸の震災の時に土台から柱が引き抜かれて倒壊の原因になった事が明らかになって、震災以降に設置されるようになった金物とアンカーボルトです。

柱にかかる引き抜きの力によってアンカーボルトや金物の形状、性能が違ったものを使用します。

画像では左より右の金物が大きいので右の柱に多く引き抜きの力がかかる想定になっています。

手抜き

「手抜き」はやらなければいけないのを知っていながら手間を省くために、まさに「手を抜くこと」です。

先の「欠陥」の画像でいうと留め付けているビスが足りない、ビスの締め付けがあまい、ビスが斜めになっている、などでしょうか。

あと断熱材の入れ方や建具枠の取付けでも「手抜き」を散見します。

私の経験上の話になりますが、現場が汚い大工さんは仕事が粗い人が多いので注意が必要です。

こちらもこの後に画像を添付します。

建具枠の取付け不良の画像になります。

この画像は左側のクリアランスを測っています。

概ね3mmです。

同じ建具の右側です。

こちらは概ね6mmです。

垂直面は上下で差異0mmでした。

建具は工場で製作されているのでご誤差はほぼ0、上枠の水平が悪いという事になり一度壊して作りないしてもらいました。

ちょっと見ずらいですがサッシの周りに防水テープが貼られています。

画像のようにサッシ上部のテープより縦のテープがはみ出ていないのが正規になります。

これはサッシ下部の防水処理です。

特に問題ありませんがこういうところで手を抜かれると後々雨漏りの原因になります。

軒天井の断熱材ですが、隙間がありクシャクシャなのでキチンと入れ直してもらいました。

室内の天井断熱材の良い見本です。

天井点検口の断熱材ですが、これでも間違いないのですが、見栄えを考えると下の画像が理想的です。

まとめ

長々と書きましたが、いかがでしたか。

欠陥と手抜きは同じではないかという思いもありましたが、今回は敢えて分けさせていただきました。

結果解りずらくなってしまったでしょうか?

要するに、不動産業者や建築会社の関しては、書類や画像の提示時期や提示方法などでかなりフルイに掛けることができると思います。

次に工事中の現場を見に行けるのであれば見に行き、遠慮せず質問や問い合わせをすること。

また、住宅建築は思いのほか奥が深いのでブログの記事1つや2つや3つぐらいですべてを伝えることは不可能です。

今回書いた事例はほんの一部なので、施主自ら勉強すること。

この記事を読んでいただいて不動産業者や建築業者言いなりにならず、対抗できるための勉強の出発点にこのブログが生かされれば幸いです。

以上、帯刀でした。

ありがとうございました。

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この記事を書いた人

地元の工業高校建築科を卒業後地元の小さなゼネコンに入社し公共建築のRC造(鉄筋コンクリート造)の現場監督を18年、バブル崩壊により会社が不安定になった為、友人の紹介で地元でイケイケなブラック注文住宅建築会社へ入社、その後同じような戸建て建築会社や建売住宅建築会社数社を経て現在に至る。

現場監督歴35年のわたくし帯刀(たてわき)のブログになります。
宜しくお願い致します。

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