こんにちは、帯刀です。
今回は基礎工事その4
このブログはこれから 「これからお家を建てる方、現在建ててる方が笑顔で引渡しを受けるための
お手伝い」ができればと思い木造、非木造併せて現場監督歴35年、一級建築施工管理技士の帯刀
が工法や材料の紹介の他に建築業界の裏話的な事を含め施主様の悩みや不安解消に役立てればと
思い立ち上げました。
記事を読んで質問がありましたらホーム画面上のTwitter、Facebook、お問い合わせより送っていただければ
専門用語をなるべく使わず、お答えいたします。
このブログが少しでもお役に立てれば幸いです。
特にコンクリート工事では強度に関することを書きますので「あ~、なるほどね」と思っていただけ
れば幸いです。
宜しくお願い致します。
コンクリート工事
鉄筋工工事と並んで基礎の強度を決定する重要な工事です。
コンクリートは設計基準強度、呼び強度を基にJIS認定工場で配合されたコンクリートを型枠内に流し込み基礎を構築します。
可能であれば建築会社へお願いをしてコンクリートの配合報告書を見せてもらいましょう。
上が配合報告書です。
チェックするのは
①報告書の作成日
②工場名
③呼び強度
になります。
報告書の作成日はいつのタイミングで作成を依頼したかが分かります。
配合報告書の作成依頼は建築会社からではなく基礎工事業者さんからが一般的です。
配合報告書は打設前に建築会社へ提出し承認を得なければいけませんが、打設後に基礎業者さんから建築会社へ請求書と一緒に提出される場合が多いです。
これだと本当に打設前に配合計画を行っていたかがわかりません。契約時に施主様から閲覧したいと連絡して配合計画をした報告書を作成してもらいましょう。
作成日が打設日の後の日付になっていたら最悪です。現在の基礎は解体して再度造り直してもらうようになります。当然施主様が解体、再施工の費用を負担することはないと思いますが、多くの時間と費用が無駄になります。これは誰も望むところではないはずです。
工場名でチェックするのはJIS認定工場であるかということです。
認定工場以外から購入することはないと思いますが一応チェックは必要です。
呼び強度とはコンクリート打設後28日にこの強度のなりますと工場が保証する強度になります。
言い方を変えると打設後28日目に呼び強度になるように配合されているコンクリートということです。
単位はN/㎟になります
この呼び強度は設計図で指定した設計基準強度に3若しくは6を加えた強度に設定します。
各月の平均気温を基に温度補正を加えます。温度補正値は地域によって既に決まっていいますので建築会社へ問い合わせると
教えてくれます。
「温度補正?」という反応が返ってきたら要注意です、契約前であれば別の建築会社を探すことをお勧めします。
設備給排水工事
建物内部に給排水管やガス管を引き込む為に予めスリーブや実管を型枠内に仕込みます。
建築会社の工事マニュアルによりコンクリート内に仕込むスリーブや実管の径により開口補強が必要になりますので予め建築会社へ問い合わせるのが良いでしょう。
以上が各工事の概要と注意事項になります。
以前にもお話しましたが基礎工事に関わらず「これって何だろう?」と思ったことは営業、設計、現場監督に質問しましょう。
「めんどくさい」や「煙たがられるといやだな」と思って尻込みをしてはいけません。
何故なら『あなたのお家の事』だからです。
質問や問い合わせがないと承知していることとして工事が進みます。
工事前に説明を受ければ納得した上での工事になりますが、工事が終わってから後付けの説明を受けても納得できないことが
出てきます。
そして何れ不信感に代わって毎日気が気でなくなり、かなりのストレスになります。
そんな気持ちのままで引渡しを受けても嬉しさ半減です。
そうならないように施主様でも勉強していただいて事前に質問、問い合わせをして納得してから契約書に判を押しましょう。
判を押してからでは相手に余程の過失がないと契約破棄はできないと思ってください。
判を押したことにより施主様が一体いくらの返済義務を負うことになるのか理解してから押印するよう十分に注意してください。
基礎工事その4は以上になります。
他にも基礎工事に関する記事のリンクを下に貼りますので、是非ご覧になってください。
次回は2X4工法と在来工法についてになります。
帯刀でした。
ありがとうございました。